大腸カメラで分かる病気とは?

名古屋市天白区にある【ばんのクリニック】では、大腸の健康を守るために大腸カメラ検査を行っています。大腸カメラは、内視鏡を用いて直腸と大腸全体の内部を観察する検査法であり、さまざまな病気の早期発見に役立ちます。ここでは、大腸カメラ検査を通じて分かる主な疾患について解説します。
■大腸ポリープ
大腸ポリープとは、大腸の内壁にできる小さな腫瘍のことを指します。直腸や大腸の内部に形成されるポリープは、しばしば扁平なものやイチゴのようなぶつぶつしたものとして現れます。ポリープは一般的に数ミリから数センチメートルの大きさであり、初期段階では通常症状を引き起こしません。 良性のもの(腫瘍がんになるリスクが低いもの)と悪性のもの(腫瘍がんになるリスクが高いもの)に分類されます。多くのポリープは良性であり、通常は無症状のまま成長します。しかし、一部のポリープは時間の経過とともに悪性化する可能性があります。大腸ポリープが腫瘍がんに進行することを防ぐためには、早期発見と適切な処置が非常に重要です。 大腸ポリープの症状は初期段階ではほとんど現れませんが、ポリープが大きくなると、下記のような症状が発現することがあります
- 便秘や下痢、またはこれらの症状の交互出現
- 腹部の膨満感や不快感
- 血便や便中に見られる血液の量が増加
- 体重減少や貧血
- 大腸の一部が狭くなることによる腸閉塞の症状
早期発見と取り扱いは、大腸がんの予防と治療につながる重要な要素です。定期的な健康検診や大腸カメラ検査を受けることで、早期のポリープ発見や適切な治療を行い、健康な生活を送るために努めることが大切です。
■大腸がん
大腸がんとは、大腸内で悪性の腫瘍が発生する病気を指します。大腸がんは大腸の様々な部位に発生することがあり、直腸がんと結腸がんに分類されることが一般的です。 大腸がんはしばしばポリープから進展することがあります。ポリープは良性の腫瘍であることが一般的ですが、一部のポリープは時間の経過とともに悪性化してがんになる可能性があります。したがって、ポリープの早期発見と摘出は大腸がんの予防につながる重要な措置です。 大腸がんの主なリスク要因には、以下のような要素が挙げられます:
- 年齢: 50歳以上の年齢層がリスクが高まります。
- 遺伝的要因: 家族に大腸がんの症例がある場合、遺伝的リスクが高まる可能性があります。
- 炎症性腸疾患: クローン病や潰瘍性大腸炎を患っている人は大腸がんのリスクが増加します。
- 不健康な食生活: 高脂肪・低食物繊維の食事や過度の肉類の摂取はリスクを高める要因とされています。
- 肥満や運動不足: 適切な体重維持や適度な運動の欠如が大腸がんのリスクに影響を与えるとされています。
大腸がんの初期段階では症状がほとんど現れないことが多く、進行してから症状が顕在化するケースが多いです。一般的な症状には、以下のようなものがあります:
- 血便や便中に見られる血液の量が増加
- 便秘や下痢、またはこれらの症状の交互出現
- 腹部の不快感や膨満感
- 体重減少や貧血
- 大腸の一部が狭くなることによる腸閉塞の症状
大腸がんの早期発見と治療は生存率向上につながるため、定期的な健康検診や大腸カメラ検査を受けることが重要です。大腸がんのリスク要因を把握し、健康な生活習慣を心掛けることも予防に効果的です。
■炎症性腸疾患
炎症性腸疾患(えんしょうせいちょうしっかん)とは、大腸や小腸などの消化管に慢性的な炎症を引き起こす疾患の総称です。主な炎症性腸疾患としては、クローン病(Crohn’s disease)と潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis)があります。
クローン病(クローン病)
クローン病は、消化管のどこでも発生し得る慢性的な炎症性腸疾患です。一般的に、小腸と大腸に炎症が広がり、正確な原因はわかっていません。症状としては、腹痛、下痢、体重減少、発熱などが現れることがあります。また、吸収不良による栄養不足や、瘻孔(ろうこう)と呼ばれる異常な経路が発生することもあります。
潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)
潰瘍性大腸炎は、大腸内部の粘膜に慢性的な炎症が生じる疾患です。主に直腸から始まり、結腸に沿って炎症が広がっていきます。症状には、下痢や便に血液や粘液が混じることがあります。腹痛や体重減少、発熱なども見られることがあります。 炎症性腸疾患の原因は複雑で、遺伝的要因や免疫反応の異常などが関与していると考えられています。治療には抗炎症薬や免疫抑制薬の使用、栄養補給、生活習慣の改善などが行われます。ただし、完治することは難しく、症状のコントロールや再発予防が主な治療目標となります。
■大腸の異常病変
大腸の異常病変とは、大腸内における異常な変化や病気を指します。大腸の異常病変にはさまざまな状態が含まれます。
腺腫(せんしゅ)
腺腫は、大腸の粘膜にできる良性の腫瘍です。一般的には小さな腫瘍であり、症状を引き起こすことは少ないですが、一部の腺腫はがんに進展する可能性があるため、早期発見と適切な処置が重要です。
ハムマートマ(遺伝性ポリポーシス症候群)
ハムマートマは、遺伝性ポリポーシス症候群の一つで、大腸に多数の小さなポリープが形成される疾患です。これらのポリープは通常良性ですが、大腸がんに進展するリスクが高いため、定期的な検査とポリープの摘出が行われます。
リンパ腫(りんぷしゅ)
リンパ腫は、免疫系に関連する悪性腫瘍であり、大腸にも発生することがあります。リンパ腫は進行性の疾患であり、早期発見と適切な治療が必要です。
肉芽腫性ポリープ(にくがしゅせいポリープ)
肉芽腫性ポリープは、大腸の粘膜にできる良性の腫瘍で、炎症によって形成されます。大腸カメラ検査によって発見され、適切な処置が行われることがあります。
粘液腫(ねんえきしゅ)
粘液腫は、大腸の粘膜にできる良性の腫瘍で、粘液がたまった袋状の病変です。一般的には症状を引き起こしませんが、大きな粘液腫は大腸の内径を狭くすることがあり、症状を引き起こすこともあります。
まとめ
検査により、大腸ポリープ、大腸がん、炎症性腸疾患、大腸の異常病変などの病気を早期に発見・診断することが可能です。 大腸カメラ検査をお考えの際は、名古屋市天白区にある内科クリニック【ばんのクリニック】までご相談ください。